2010年01月05日
謹賀新年
旧年中はお世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。
さて、昨年9月に発足した民主党鳩山内閣の下、はじめての平成22年度税制改革大綱が昨年12月25日に決定されました。
この税制改革大綱は「~納税者主権の確立へ向けて~」という副題を掲げ、
○ 納税者の立場に立って「公平・透明・納得」の三原則を常に基本とする
○ 「支え合い」のために必要な費用を分かち合うという視点を大事にする
○ 税制と社会保障制度の一体的な改革を推進する
○ グローバル化に対応できる税制のあり方を考える
○ 地域主権を確立するための税制を構築する
という5つの税制改革の視点に重点を置かれています
また、新しい税制改正の仕組みについては、 税制における既得権益を一掃するため、国及び地方の政策税制措置について、「基本方針」(「ふるい」)に基づき、今後4年間で、ゼロベースからの見直しを行い、また、租税特別措置等の適用実態を明らかにし、その効果を検証できる仕組みとして、「租特透明化法(仮称)」の制定を目指すとともに、地方税法において、所要の措置を講ずることを明記しております。
各主要課題の改革の方向性については、特に「納税環境整備」として
納税者権利憲章(仮称)の制定
国税不服審判所の改革
社会保障・税共通の番号制度導入
歳入庁の設置
罰則の適正化
等について、税制調査会に設置するPT等において検討を行うとしております。
そして、税制全般にわたる改革への取組みの第一歩として、平成22年度税制改正においては、「控除から手当へ」等の観点からの扶養控除の見直し、国民の健康の観点を明確にしたたばこ税の税率の引上げ、「新しい公共」を支える市民公益税制の拡充、納税者の視点に立った租税特別措置等の見直しその他の各般の税目にわたる所要の措置を一体として講じるとし、以下等の項目を掲げております。
○個人所得課税
諸控除の見直し
年少扶養親族に係る扶養控除の廃止
特定扶養親族に係る扶養控除の見直し
金融証券税制
少額上場株式等に係る配当所得等の非課税措置の創設
生命保険料控除の改組
その他
企業型確定拠出年金の個人拠出の掛金に係る税制措置
○法人課税
資本に関係する取引等に係る税制
特殊支配同族会社の業務主宰役員給与の損金不算入の廃止
その他
中小企業等基盤強化税制の拡充
○資産課税
定期金に関する権利の評価方法の見直し
相続税の障害者控除の見直し
○消費課税
車体課税
自動車重量税の見直し
自動車重量税の軽減措置の対象拡充
たばこ税
その他
沖縄路線貨物便に係る航空機燃料税の軽減
消費税の仕入控除税額の調整措置に係る適用の適正化
○市民公益税制(寄附税制)
所得税の寄附金控除の適用下限額の引下げ
○租税特別措置の見直し等
国の政策税制措置(241項目)の3分の1にあたる82項目を見直しの対象とし、うち41項目について廃止又は縮減をする(廃止12、縮減29)。
地方の政策税制措置(286項目)についても3分の1にあたる90項目を見直しの対象とし、うち57項目について廃止又は縮減をする(廃止47、縮減10)。
この結果、国税ベースでは初年度(平成22年度)は382億円の減税となりますが、平年度は5,031億円の増税となります。
このほか
納税環境整備
○脱税犯に係る懲役刑の上限を10年(現行5年)に引き上げる等、罰則(国税関係)を見直す。
租特透明化法(仮称)等
○租税特別措置の適用実態を明らかにし、その効果を検証できる仕組みを構築するため、通常国会に「租特透明化法案(仮称)」を提出する。
○地方税における税負担軽減措置等の適用の実態の透明化を図るとともに、適宜、適切な見直しを推進するため、適用実態を把握し、その結果を国会へ報告する。
という点にも触れられております。
日本税理士会連合会・税理士法改正に関するプロジェクトチームが、申告納税制度の更なる発展及び国民の利便性・安全性に寄与する税理士法改正を目指し、改正要望項目に関する検討結果をとりまとめた「税理士法改正に関するプロジェクトチームによるタタキ台」についても、3月末日を期限として会員の意見を募集いたしております。
政権が変わりましたが、規制緩和の流れは変わらないと思われます。税理士法改正の動向についても、注目に値するところです。
本年も、我が税理士制度・税制・IFRSなど税理士業界を取り巻く情報について適宜発信していきますので、ご愛顧くださいませ。
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